株式会社LIXIL

SEMrush導入企業インタビュー
テクニカルSEOの実践でサイトを健全に
Site Auditの活用方法

LIXILでは、日々の暮らしの課題を解決する先進的なキッチンやトイレなどの水まわり製品、窓、ドアなどの建材製品を開発、提供をしています。同社では2018年頃からSEOの取り組みを本格化してきましたが、テクニカルSEOの運用に課題がありました。そこで、SEMrushを導入し、日本国内向けのサイト運用でテクニカルSEOの施策を実施しています。

[インタビュー協力]
株式会社LIXIL マーケティングコミュニケーション部 長嶺 正昭 氏

テクニカルSEOを推進するためにSEMrushを導入
まずは長嶺様が担当されているサイトについて教えてください。

長嶺氏:我々が運営しているのは、LIXILに関するサイト全般 (https://www.lixil.co.jp/) です。商品やリフォームに関する情報、ショールームに関する情報など生活者が必要とする様々なコンテンツを掲載しています。 一口に生活者といっても、様々なニーズがあります。例えば、「LIXIL」や「商品名」などブランド指名で検索するユーザーは、すでに購入する製品が決まっていて仕様を調べている可能性が高いです。一方で、「食器棚」や「洗面台」などカテゴリ全般の一般ワードで検索するユーザーは選定段階での情報収集をしているユーザーと考えられます。したがってサイトには、商品の仕様情報やメリット、利用シーンなどユーザーのニーズに沿ったコンテンツを用意しています。 また、我々はキッチンやトイレ、窓など住まいに関するあらゆる商品を扱っていますので、各領域の情報をまんべんなく掲載しています。

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LIXILサイトには商品やガイド、利用者の声など様々なコンテンツが用意されている

非常に大規模なサイトだと思いますが、どのように管理されているのですか?

長嶺氏:商品・サービスをディレクトリ毎に分けて、それぞれに制作担当者を立てています。各担当者がコンテンツ制作や運用の指揮を取り、社内のエンジニアや協力会社とコミュニケーションする体制です。

長嶺様はどのような役割をされていますか?

長嶺氏:サイト全体を俯瞰で見て、サイト運用やコンテンツ制作の方向性の決定、管理をするウェブマスターの役割です。各事業担当者から挙がってきたコンテンツを承認したり、サイトの修正指示を出すこともあります。特に、2018年ころからはSEOを注力テーマの一つに掲げ、コンテンツ、テクニカル両面で施策を実施してきました。

これまでにどのような施策をされてきたのでしょうか?

長嶺氏:SEOのコンサルティング会社と協業しながら主にテクニカルSEOやUXに関する改善を行ってきました。具体的にはページの正規化(canonical)の改善、metaタグのヌケモレ修正などです。現在のサイトは2011年頃から運用しているのですが、当時はSEOをそこまで意識していませんでした。しかし昨今、検索における競争が激化している中でSEOの手を抜くわけにはいきません。そこで、基本的なところから改善点を洗い出し、地道に修正を行っています。

SEMrushを導入したのはなぜでしょうか?

長嶺氏:テクニカルSEOの改善をさらに進めていくためです。2018年当時は、Google Search Console (以下、サーチコンソール) とSEOコンサルタントからの指摘事項を元に修正を進めていました。しかし、サーチコンソールのUI変更があり「HTMLの改善」レポートが見れなくなってしまったのです。このレポートを元にタイトル等を修正していたので、我々にとっては痛手でした。そこで、同等の分析ができるツールを探していて、SEMrushを見つけました。実際に使ってみると、サーチコンソールと同じようなエラー発見ができる上に、SEOコンサルタントの指摘からも大きなズレがありませんでした。この結果を見て十分に活用できそうだったので、本格的に利用開始したという経緯です。

Site Auditでサイトの問題点を見える化
そもそもテクニカルSEOを重視したのはなぜでしょうか?

長嶺氏:サイト全体の「健全性」を保つためです。健全性とは、ユーザーが不便なく快適にサイトを利用できること、Googlebotをはじめとしたクローラーがコンテンツを理解しやすいサイトであること、を指します。もちろんターゲットとしているキーワードで上位になること、オーガニック検索からのトラフィックを増やすことも重要なのでKPIにしていますが、ゴールはユーザーにとって利便性が高い健全なサイトにすることです。そのためには、UXを良くしてクローラビリティを高める必要がある、すなわち、テクニカルSEOをきちんと実行することが必須だと考えています。SEMrushもそのためのツールとして活用しています。

SEMrushのどのツールを主に利用していますか?

長嶺氏:一番活用しているのはSite Auditです。Site Auditが今申し上げた、テクニカルSEOの観点でサイトの問題点を発見するツールになっていて、サイトをクロールして技術的な修正点を列挙してくれます。サーチコンソールの代替として使えますし、サーチコンソールでは発見できない、発見しづらい問題点も見つけてくれるので、非常に役立っています。

Site Auditを実行した結果、どのような問題点が発見されたのでしょうか?

長嶺氏:主な問題点は下記の通りです。

  • リンク切れ、4XX台のエラー
  • meta refreshタグの使用
  • flashコンテンツの使用
  • canonical(正規化)の最適化
  • HTTPSページからHTTPページへの内部リンク
  • titleタグやdescriptionタグのヌケ、重複
  • 画像のalt属性のヌケ

その他、パンくずリストや構造化データの最適化、内部リンクの最適化なども施策の対象にしています。

これらの中には従来から改善しようと考えていたものもありましたが、これまで発見できていなかった問題点も少なくありませんでした。また、SEOコンサルタントが指摘していた事項とも整合性が高く納得感がありました。

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Site Auditでサイトの問題点を発見(キャプチャはイメージです)

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Site Auditで発見できるエラーの一覧(キャプチャはイメージです)

発見された問題点はどのように修正していますか?

長嶺氏:問題点の一覧がExcelやPDFでエクスポートできるので、出力したファイルを各制作担当者に共有して修正してもらっています。弊社では社内コミュニケーションにFacebookのWorkplaceを利用しているので、Site Auditで問題点を検出したら都度タイムラインに投稿して対応を依頼する形です。制作担当者ですぐ直せるものは対応しますし、手間がかかるものは協力会社と協業してサイトの更新タイミングで一気に修正しています。

列挙された問題点の中でも、特に優先的に対応しているのは、

  • クローラビリティに関するもの(内部リンク切れ、canonicalの最適化など)
  • UXに影響をあたえるもの(パンくずリストの最適化、内部リンクの最適化など)
  • 対応が分かりやすく、着実に実行できるもの(タイトルやディスクリプションの修正など)

です。また、Site Auditは問題点をエラー、警告、通知、という3つのレベルに分けて分類してくれます。エラーが最も重要度が高いので、エラーから優先的に対応しています。

レポートが見やすく、専門知識がなくてもエラー内容を認識できる
サーチコンソールと近しい内容もあると思うのですが、どのように使い分けているのでしょうか?

長嶺氏:確かに似ている部分も多いのですが、サーチコンソールを補完してくれるのがSite Auditというイメージです。例えば、インデックスの状況や構造化データ等はSite Auditでは見れないので、サーチコンソールでチェックしています。一方で、タイトルタグ等のHTMLに関する改善点やcanonical(正規化)に関するヌケモレ、内部リンク切れ等はサーチコンソールでは分からないので、Site Auditを見て修正しています。

最大の違いは、レポートの見やすさだと思います。サーチコンソールはやや専門的な用語が多く、閲覧する側に知識も必要なため、担当者によって理解のギャップが生まれます。その点、Site Auditは改善事項をエラーとして明確に表示してくれますし、優先付けもしてくれます。また、どのページのどの部分がエラーなのかも明示してくれます。そのため、担当者にそれほど専門的な知識がなくてもエラーを認識することができます。

加えて、問題点の増減をグラフで表示してくれるので、進捗も追いやすいです。グラフが減っていく様子を眺めるのは担当者のモチベーションにもなります。

もう一点付け加えると、Site Auditをディレクトリ毎に実行できるのも運用上は便利なポイントです。サーチコンソールはどうしてもドメイン単位で管理しなければいけないので、ディレクトリ毎に担当者を分けている弊社の運用では使いにくい部分がありました。その点、Site Auditはディレクトリ毎に設定すればいいので、弊社の運用と親和性が高いと感じています。

問題点を修正し、より快適なサイトへ
Site Auditで見つかったエラーを修正することで、ポジティブな効果はありましたか?

長嶺氏:率直な感想として、Site Auditのようなクローラーツールがこんなにも便利だとは思いませんでした。第一に、人力で発見できないエラーを収集できるのは大きなメリットですし、任意のタイミングで、ディレクトリ毎にクロールできるのは弊社にフィットしているポイントです。Site Auditのようなツールがない限り、細かなエラーは見える化できないので、重宝しています。

また、一般論としてGoogleが言及している「クローラビリティを良くすること」の意味が腹落ちした気がします。これは中々難しい概念だと思うのですが、実際にエラーを見て、修正して、サイトのヘルススコアが改善するのを見ると、「なるほど、こういうことか」と、クローラビリティが良くなっていることを体感する瞬間があります。

改めてここ1年くらいの成果を振り返ると、エラーの数を当初の1/3程度に減らすことができました。これによってサイトの健全性が改善していることを実感していますし、あくまで体感としてですが、検索順位にもいくらかはポジティブな影響があったのでは、と考えています。

SEMrushのその他のツールは利用していますか?

長嶺氏:Position Trackingを使ってSEOのターゲットキーワードの順位をトラッキングしています。設定したキーワードの検索順位を日時で競合比較しながらトラッキングできるので定点観測に利用しています。課題としては、我々のチームでは元々、サーチコンソールから得た検索順位をGoogle Data Studioのダッシュボードでモニタリングしているので、まだ使い分けを模索している段階である、ということです。今後キーワードを上手く設定することでさらに活用していきたいと考えています。

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Position Trackingでキーワードの順位変動を日次トラッキング(キャプチャはイメージです)

あとは、コンテンツの改善にも着手したいと思います。これまでお話ししたテクニカルSEO、Site Auditはどちらかというと「守り」の施策のイメージです。ここを対策することでサイトの足腰が強くなってきたので、次はターゲットとするキーワードに対して「攻め」の施策を展開していきたいです。SEMrushのOn Page SEO Checkerなどは攻めの施策に使えるツールですので、今後活用したいと考えています。

最後に、インハウスSEOの視点で見たときにSEMrushの評価はいかがでしょうか?

長嶺氏:インハウスのSEO担当としては、「サイトが健全な状態なのか?」というのが常について回る疑問かと思います。サイトの裏側は見えない部分が多いので、改善事項が分からず不安になることもしばしばです。ここにおいて、SEMrushのSite Auditを利用すればサイトの見えない部分のエラーを可視化ができます。検出されたエラーを精査して、一つ一つ潰していけば、サイトの健全性を高めることができるのです。インハウスSEO担当者にとっては、心強いツールになるのではないでしょうか。

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LIXILは、世界中の誰もが描く住まいの夢を実現するために、日々の暮らしの課題を解決する先進的なトイレ、お風呂、キッチンなどの水まわり製品と窓、ドア、インテリア、エクステリアなどの建材製品を開発、提供しています。